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Kochi University of Technology

熱流下における気体-液体界面の熱力学 -非平衡熱力学の構築を目指して-


概要 系のミクロな情報を必要としない、少数のマクロな物理量とその間の関係のみで系の性質をとらえる熱力学の発展は科学の進歩に多大な貢献を果たしてきた。とりわけ平衡状態および平衡状態間の遷移の記述に関して、熱力学は完成しており、数学的記述は洗練され、非常に美しい形をとっている。一方、平衡状態でない状態:非平衡状態に対する記述は、その自由度の多さから困難を極めており、その理解は現代科学の夢の1つでもある。本研究では正しいかどうかの議論は一旦忘れ、平衡状態において見られる数学的美しさをなるべく保つようなやり方で非平衡状態の記述を試みた。期待できる非自明な非平衡現象の一例として、熱流下における気体と液体の界面の温度が、平衡状態における転移温度からずれ、いわゆる平衡状態では準安定状態であった状態が安定状態として得られる、という結果を得た。発表ではその中身を分かりやすく解説する。
Tags 令和2年度第7回サイエンスカフェ
作成日 2021-01-18 11:59:14
更新日 2021-01-18 14:26:33




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