[学内公開限定]ナノカーボン低次元構造体の光スケール形状制御とメタマテリアル応用
概要
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“Visualization of physical properties in substance often makes us sense the deep structures in nature.” 発表者が24年前に書いた博士論文の書き出しの文章である。グラフや画像化は、人に自然のより深い構造を気づかせるという、何のことはない書き出しではあるが、指導教員と連日連夜議論いただく中でひねり出したお気に入りの一節である。物理観測量の可視化を通じた世界の理解は、研究における筆者の楽しみのひとつとなっている。 発表者はこれまで、カーボンナノチューブの尖鋭性と化学的安定性を利用した安定な電界電子放出素子光源を開発し、科研費研究においては、カーボンナノチューブを一次元の異方性電気伝導性を持つナノスケールのアンテナと見なし、テラヘルツから可視光に至る電磁場に対するメタマテリアル回路、「カーボンナノチューブフォレストメタマテリアル」を提唱し、研究を行なってきた。回路配線パターン(形)により光吸収を増大させる効果が得られるなど、従来にない物性を回路設計により制御して作り出せるなど新しい発見もあり、電磁気・回路・光学・エネルギー工学の新しい融合分野として研究の発展を期待しており、形にもたらされる特異な物性に興味を持ちつつ応用を目指し、形にこだわった研究を展開していきたい。発表では、生物のナノ構造に着想を得た低次元ナノカーボン構造体による光学デバイス研究などの最近の研究成果も紹介する。 |
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学内公開限定, 令和5年度第7回サイエンスカフェ |
作成日 |
2023-11-21 16:50:49 |
更新日 |
2023-11-21 18:25:39 |
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