[学内公開限定]ヒトの3次元知覚の脳内処理過程
概要
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私たちは網膜に投影された2次元の像から3次元世界を知覚しています。3次元の情報は左右の眼の網膜像のズレから得ることができ、脳内でそのズレを検出する細胞が見つかっています。しかし、そのズレの検出からどのような処理を経て3次元の構造や空間の知覚に至るのかについてはまだ完全には解明されていません。また、私たちは片目を閉じても3次元的な知覚世界がほとんど変わらないことから分かるように、網膜像のズレ以外にも、陰影、テクスチャ、遠近法的な情報など、さまざまな手がかりを用いて3次元を知覚しています。私たちはこれらの異なる情報を用いて一つの3次元世界を構築していると考えられますが、これらの情報に依存しない共通の3次元の表象があるのか、あるとしたら脳内でどのように処理されているのかについても明らかになっていません。本講演ではこうした3次元知覚の脳内処理過程について、本学のMRI装置を用いて検討した研究を中心に紹介します。 |
Tags
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令和2年度第10回サイエンスカフェ |
作成日 |
2021-01-28 09:53:05 |
更新日 |
2023-06-27 10:48:26 |
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